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い
一般勘定は、特別勘定を除いた資産を運用管理する勘定です。
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- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
う
生命保険会社が保有する資産がどの程度の利回りで運用されたかは、運用利回りを見るとわかります。ディスクロージャー誌には、資産項目別に運用利回りが開示されています。これは、経常損益中の資産運用収益-資産運用費用に保険業法第112条評価益を加味したものを、平均の運用額(帳簿価額の日々の金額を累積し平均したもの)で割り算して算出したものです。
運用利回り(%)=資産運用収益-資産運用費用+保険業法第112条評価益/一般勘定資産日々平均残高※
- ※一般勘定資産日々平均残高:当期の日々の一般勘定資産を累積し、平均したもので、当期の平均運用額を示します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
か
「有価証券」に該当しない証券などを計上します。具体的には、コマーシャル・ペーパー(CP)や住宅抵当証書、商品投資受益権証書、一般貸付債権信託受益権証書などがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
貸付先の倒産などにより回収不能となった貸付金は、資産から減額し、回収不能分を損失として計上します(貸付金の償却といいます)。「貸付金償却」は償却する場合に用いられる科目です。前年度以前に個別に貸倒引当金を設定している場合には、引当金の洗い替えによる戻入と貸付金償却を相殺して損益計算書に表示されます。
貸倒引当金は、資産の自己査定に基づき毎期継続的に繰り入れられます。「貸倒引当金繰入額」には貸倒引当金に繰り入れた金額が計上されます。損益計算書上では、(繰入額-戻入額)の差額で表示され、戻入額が上回る場合には、「貸倒引当金戻入額」として表示されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
一定期間後に一定の価格で売戻すことを条件に債券などを購入する買現先取引により発生した金銭債権を計上します。これは、債券などを担保とした金融取引の性格も有しています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社化とは、相互会社という会社組織の形態を、保険業法の定めに従って株式会社に変更することです。
保険業法により、価格変動により損失が発生する可能性が高い資産(国内株式、外国株式、邦貨建債券、外貨建債券・預金・貸付金など)について、その資産ごとに定められた積立基準により、積立限度額に達するまで価格変動準備金として積み立てることが義務づけられています。
価格変動準備金は、積み立て対象資産の売買・評価換えなどによる損失が利益を上回る場合にその損失をてん補するために取り崩すことができます(行政の認可を受けてそれ以外の場合に取り崩すこともできます)。
価格変動準備金は、貸借対照表上負債の部に計上されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式が証券取引所に上場されることによって、株主は株式を市場において自由に売買することが可能となります。
価格変動準備金への繰入額を計上します。逆に取り崩した場合は、「価格変動準備金戻入額」として特別利益に計上します(「価格変動準備金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社の利益の一部は、当該会社の株主が持っている株数に応じて、配当として配分されます。
格付けとは、独立した第三者である格付会社が、保険会社の保険金支払いに関する確実性をアルファベットと記号・単語などで表したものです。会社の財務・収支情報、営業・経営戦略などさまざまな情報にもとづき決定されています。ただし、格付会社は複数あり、それぞれ見方が違います。このため同じ保険会社でも格付会社によっては格付けが異なる場合があります。また、同じ格付会社の格付けでも「依頼格付け」と「勝手格付け」の2種類があり、性質が異なります。なお、格付けの取得は法律で義務付けられているわけではありませんので、格付けを取得していない会社もあります。格付けは格付会社の意見であり、保険金の支払いなどについて保証を行うものではありません。また、取得した時点までの数値・情報などにもとづいたものであるため、将来的に変更される可能性があります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
連結財務諸表を作成する際、海外の子会社を所有している場合には外貨を円貨に換算する必要があります。子会社の財務諸表は、資産及び負債項目は期末レートで、資本項目は発生時又は取得時レートで換算されるため、為替差額が生じます。この為替差額を「純資産の部」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
貸付金やその他の債権が相手先の破産などにより回収不能となる危険に備え、取立不能見込額を予め準備する目的で、引当計上します。表示上は資産の控除項目として資産の部に計上します。
生命保険会社では、資産の自己査定にもとづき、貸倒実績率等合理的な方法により算出した一般貸倒引当金の他、個別貸倒引当金、特定海外債権引当勘定を貸倒引当金に計上します。
- 個別貸倒引当金
個別の債務者に対する貸付金などについて、回収不能または回収不能の懸念がある場合に、その回収不能額または回収不能見込額を当期の費用として計上します。
- 特定海外債権引当勘定
発展途上国や国内情勢の不安定な国など、特定の海外向け貸付の回収不能額または回収不能見込額を算出し計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
貸借対照表や損益計算書は円貨で表示するため、外貨建て資産については決算時に円貨に換算します。こうした換算や決済にあたり、為替変動による損益が発生します。この損益は、「為替差益(損)」に計上されます。損益計算書の表示にあたっては為替差益と為替差損の差額が計上されます。また、売買目的有価証券の換算差額については、売買目的有価証券運用益(損)に含めて計上されます。
なお、その他有価証券の換算差額については、純資産の部に計上される評価差額の構成要素となります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
資産の自己査定結果を踏まえ、個別貸倒引当金に繰り入れるもの以外の貸付金については、貸倒実績率等合理的な方法により算出した貸倒見込額を一般貸倒引当金として計上します。貸倒引当金繰入額には、当期の計上金額(繰入金額)から前期に計上した金額(戻入金額)を差し引いた金額を計上します。また、個別貸倒引当金や特定海外債権引当勘定の繰り入れについても同科目で計上しますが、当期に追加で繰り入れる金額から、回収等により引当不要となった金額の戻し入れを差し引いた額としています。逆に、当期の繰入額が戻入額より少ない場合には「貸倒引当金戻入額」として特別利益に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
外貨建の取引では、取引時と決済時、あるいは外貨建債権等を決算時のレートで換算した時に円と外国通貨の為替レートが異なることにより益や損が発生します。為替差益は、この為替レートによる損益を計上します。期中の収益合計と損失合計を相殺して、益がでた場合は「為替差益」に、損がでた場合は「為替差損」に計上します。なお、外国証券の売買及び期末評価に係る為替差損益は、それぞれの科目(「外国証券売却益」「外国証券売却損」「外国証券評価損」)に含まれています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社の貸付金は「保険約款貸付」と「一般貸付」があります。「保険約款貸付」には2種類あり、1つは、契約者が資金を必要としたときに解約返戻金の一定範囲内で利用できる「保険契約者貸付」というものです。もう1つが、保険料の払い込みが一時的に困難になり、払込猶予期間内に払い込まれない場合に、保険契約の失効を防ぐため解約返戻金の範囲内で、保険料とその利息の合計額の立て替えを行う「保険料振替貸付」です。
一方、「一般貸付」は保険約款貸付以外の貸付で、内外の企業に対する貸付、国・政府機関に対する貸付、住宅ローンなどがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「為替差益」の解説をご参照ください。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
貸付先の破産などの理由により、回収不能となった貸付金の償却額です。ただし、前事業年度以前に貸倒引当金にすでに積み立てられている金額(個別貸倒引当金)を相殺した後の金額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
会社法において、株式会社は、株主総会又は取締役会の決議によって、剰余金の配当をいつでも決定でき、また、株主資本の計数をいつでも変動させることが可能になりました。その結果、貸借対照表や損益計算書だけでは、資本金、準備金及び剰余金の数値の連続性を把握することが困難になったため、株主資本等の変動事由ごとに変動数値を記載し、数値の連続性を把握することを目的として株主資本等変動計算書が導入されました。
なお、会社法の施行に伴い、保険業法施行規則が改正され、相互会社は基金等変動計算書を作成することとなっています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
き
相互会社において株式会社の資本金にあたるものが基金です。保険業法第6条の規定により、保険会社については、相互会社では基金(基金償却積立金を含む)の総額、株式会社では資本金の額が10 億円以上とされています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社が保有する有価証券などと帳簿価額を分離して運用する目的で、信託銀行に金銭を信託する勘定のことです。信託銀行に委託された資金の運用は、生命保険会社などの指図にもとづき、信託銀行がその執行と管理にあたります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
相互会社が基金を償却する場合に保険業法の規定により積み立てを義務付けられている積立金です。償却額と同額の基金償却積立金の積み立てが義務づけられています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
信託銀行へ信託した金銭を有価証券などで運用した結果として得られた収益を計上します。逆に運用結果が損失となった場合には「金銭の信託運用損」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
基金償却積立金の取り崩しによって生じる剰余金を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
信託銀行へ信託した金銭の運用結果が損失となった場合に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
会社法において、株式会社は、株主総会又は取締役会の決議によって、剰余金の配当をいつでも決定でき、また、株主資本の計数をいつでも変動させることが可能になりました。その結果、貸借対照表や損益計算書だけでは、資本金、準備金及び剰余金の数値の連続性を把握することが困難になったため、株主資本等の変動事由ごとに変動数値を記載し、数値の連続性を把握することを目的として株主資本等変動計算書が導入されました。
なお、会社法の施行に伴い、保険業法施行規則が改正され、相互会社は基金等変動計算書を作成することとなっています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
金融先物取引法第81条第1項の規定にもとづき、金融先物取引等を行う生命保険会社が、金融先物取引等の委託などに係る事故による委託者の損失の補填に備えて積み立てる金額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
危険準備金は、貸借対照表上は、負債である責任準備金の中に含まれています。
危険準備金とは、将来の保険金支払いなどを確実に行うため、予定死亡率より実際の死亡率が高くなり、保険金等の支払いによって損失が発生する場合(保険リスク)、または、資産運用による実際の利回りが予定利率を確保できない場合(予定利率リスク)、さらに、変額保険や変額年金保険などにおける死亡保険金額や年金額を最低保証するものについて実際の運用成果が保証額を下回る場合(最低保証リスク)などに対応して積み立てることが義務付けられ、それぞれに積立基準と積立限度が定められています。また、それぞれのリスク対応において取り崩しが認められます。なお、生命保険会社の業務または財産の状況に照らし、やむを得ない場合に積立基準によらない積み立てまたは取り崩し基準によらない取り崩しが認められます。
ディスクロージャー誌の「責任準備金明細表」で危険準備金の額が確認できます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
金融商品取引法第48条の3第1項の規定にもとづき、金融商品取引取次業務などの認可を受けた生命保険会社が、金融商品取引等の受託などに係る事故による委託者の損失の補填に備えて積み立てる金額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「基礎利益」とは、保険料収入や保険金・事業費支払等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間収益の状況を表す指標で、一般事業会社の営業利益や、銀行の業務純益に近いものです。基礎利益は損益計算書に項目が設けられているものではなく、経常利益から有価証券の売却損益などの「キャピタル損益」と「臨時損益」を控除して求めたものです。
基礎利益は、
- 保険料収入や保険金・年金・給付金や解約返戻金などの支払い、責任準備金の繰入れ(戻入れ)、事業費の支払いといった保険関係の損益
- 資産運用関係の損益のうち、利息及び配当金等収入(貸付、預貯金、債券などから得られる利息や株式などから得られる配当をいいます。)と支払利息などの費用といった予定利率で見込んだ運用収益に対応する収益
などを表しています。
基礎利益には、いわゆる「逆ざや」が織り込まれており(予定利率分の責任準備金の増加は責任準備金繰入額に含まれ、実際の運用収益は上記のとおり基礎利益に含まれます。)、基礎利益が十分確保されていれば、保険本業で逆ざやを上回る利益を確保していることになります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
金融商品取引責任準備金への繰入額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
基礎利益は、基礎収益から基礎費用を差し引くことによって求められます。また、この基礎利益にキャピタル損益、臨時損益を加味したものが経常利益となります。
金融派生商品(デリバティブ)取引に係る期末の評価額を計上します。原則として、資産・負債にそれぞれ表示します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
かつてない超低金利が続く等の経済環境の変化により、予定利率により見込んでいる運用収益が実際の運用収益でまかなえない額が一部の契約で発生しており、これを「逆ざや」状態といいます。
上記「基礎利益」の説明のとおり、基礎利益が十分確保されていれば、逆ざやが他の利益で補われており、現在の「逆ざや」状態が続いたとしても、それだけで生命保険会社の経営が破たんするということはありません。
なお、各社とも「逆ざや」に耐えうる十分な経営体力をつけるべく、資産構成の見直しや運用リスク管理の徹底、経営の効率化による事業費の圧縮、自己資本の一層の増強などに努めています。多くの生命保険会社は逆ざや額を開示しています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
みなし決済により時価評価したデリバティブ取引の評価損益及び期中の実現損益を計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合は「金融派生商品収益」に、損が出た場合は「金融派生商品費用」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
一般事業会社におけるキャッシュ・フロー計算書とは、企業の現金の受取と支払の状況を示す資金収支表のことで、「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」の3つのキャッシュ・フローから構成されています。
これに対し、生命保険会社の事業活動は、保険収支と資産運用業務から生じるキャッシュ・フローは表裏一体であるという特性があるため、生命保険会社のキャッシュ・フロー計算書では、こうした特性を考慮し、次のように、表示の調整を図っています。
- 「投資活動によるキャッシュ・フロー」を資産運用活動によるキャッシュ・フローとそれ以外に区分し表示
- 「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「資産運用活動によるキャッシュ・フロー」の合計額を表示
また、この章のはじめで説明したとおり、生命保険会社では、保険料をお預かりしてから、保険金等をお支払いするまでに、一般的に、長期のタイムラグが生じます。単年度の資金収支を表すキャッシュ・フロー計算書で生命保険会社の業績等を判断する場合には、このような点を考慮する必要があります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「金融派生商品収益」の解説をご参照ください。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
く
利益剰余金のうち、利益準備金および任意積立金に計上されていないものです。株式会社は、契約者配当準備金を損益計算書上で繰り入れることが可能であるため、繰延利益剰余金については、相互会社の当期未処分剰余金と異なり、契約者配当準備金の繰り入れ後の額が記載されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
税効果会計を適用した場合に、将来の会計期間において支払が見込まれる税金の額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
税効果会計を適用した場合に、将来の会計期間において回収が見込まれる税金の額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
繰延ヘッジを適用したヘッジ手段に係る損益又は評価差額から税効果相当分を控除した額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
け
生命保険事業本来の営業活動により、毎年継続的に発生する収益です。生命保険会社の場合、保険料等収入、資産運用収益、その他経常収益に区分されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社が事業年度末にどのくらいの生命保険契約を保有しているのか、1年間にどのくらいの商品を販売したのかを示す指標として、保有契約高、新契約高があります。
契約高とは、生命保険会社が保障する金額の総合計額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
一般に「経常損益」とは、通常の事業活動で発生した損益のことです。「経常損益」の中には、「経常収益」、「経常費用」、収益から費用を差し引いた「経常利益」が表示されています。
これに対して「特別損益」とは、臨時に発生する損益や固定資産の売却損益のほか、突発的に発生する利益や損失のことをいいます。生命保険会社の「経常収益」の主なものは、(1)保険料収入、(2)利息・配当金や有価証券の売却益などの資産運用によって得られる収益です。
これに対して「経常費用」の主なものは、(1)保険金・年金・給付金・返戻金などの支払、(2)責任準備金繰入額、(3)支払利息や有価証券の売却損、貸倒引当金繰入額などの資産運用にかかった費用、(4)会社運営のための費用である事業費です。
「経常利益」とは、「経常収益」と「経常費用」の差額で、1年間の事業活動の収支結果を表します。差額がマイナスの場合には、「経常損失」となります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
減価償却は、資産の取得価額を、その耐用期間の各事業年度の費用として配分するための経理上の手続きで、生命保険会社が保有する「固定資産」について、当年度に減価償却した金額を計上します。なお、投資用不動産等に係る減価償却費については「賃貸用不動産等減価償却費」において計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険事業本来の営業活動により、毎年継続的に発生する費用です。生命保険会社の場合、保険金等支払金、責任準備金等繰入額、資産運用費用、事業費、その他経常費用に区分されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社は保険料として集めた資金を有価証券や貸付金などで運用していますが、保険金・年金・給付金などの支払いにあてる資金も必要なため、資産の一部を現金(外国通貨を含む通貨、当座小切手、送金小切手など)や、短期間の運用目的で預金(定期預金、通知預金、譲渡性預金、外貨預金)として保有しています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険事業本来の営業活動により、毎年継続的に発生する収益(経常収益)から、発生する費用(経常費用)を差し引いた残額が経常利益です。なお、経常費用が経常収益を上回った場合には、その差額が経常損失となります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
固定資産の減損に係る会計基準に基づき発生した損失を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社において使用される勘定科目で、保険契約者に対する配当金の支払財源となる契約者配当準備金への繰入額となります。なお、無配当保険のみ取り扱っている会社の場合は、この項目は存在しません。相互会社では配当準備金への繰り入れは総代会で決定する事項となっているため、損益計算書には記載されず、「剰余金処分に関する決議書」に記載されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
社員(契約者)配当金の支払方法のうち、契約応当日から利息をつけて保険会社に積み立てておく方法による社員(契約者)配当金は、契約の消滅または契約者の支払請求などにより実際の支払いが行われるまで社員(契約者)配当準備金の中に利息をつけて留保されます。社員(契約者)配当金積立利息繰入額は、社員(契約者)配当準備金に繰り入れる当年度の利息による増加額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
損益計算を経て利益(剰余)が計算されます。生命保険事業から発生した利益(剰余)は、契約者に配当として還元され、また、保険事業継続に必要な内部留保にも配分されます。
株式会社の場合、利益のうち契約者への配当財源に繰り入れる金額は、損益計算書上「契約者配当準備金繰入額」として表示されます。一方で、相互会社の場合は、契約者(=社員)への配当金は、総代会の決議によって正式に決定されます。つまり、損益計算書上は、社員配当準備金は記載されず、総代会における「剰余金処分に関する決議書」によって社員配当準備金への繰り入れがなされます。
社員配当準備金などへの繰り入れは、法令により、剰余金(から基金利息、損失てん補準備金および基金償却積立金への繰入額を控除した額)の20%以上であることが必要となっています。
配当金は、各契約の剰余金への貢献度に応じて支払われます。その公平性を確保するため、法令で配当の割り当て方式が規定されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
社員(契約者)配当準備金は、保険契約に対する配当を行うために積み立てられた準備金です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
こ
貸借対照表の純資産の部は、相互会社の場合は、基金、基金償却積立金、剰余金、その他有価証券評価差額金など、株式会社の場合は、資本金、資本剰余金、利益剰余金、その他有価証券評価差額金などで構成されています。
しかし、会社の経営資金および諸リスクを担保するという観点から考えると貸借対照表の純資産の部以外に、価格変動準備金、危険準備金、貸倒引当金なども広い意味での自己資本と考えられます(ソルベンシー・マージンの分子の項目は、広い意味での自己資本といえます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有価証券以外の不動産・動産などを売却し、売却価額が、その帳簿価額と譲渡経費の合計額を下回る場合に、その差額を計上ます。さらに、この科目には、有価証券以外の資産に係る除却(取壊しなど)、災害・盗難による損失、および累積債務国に対する貸付金などの債権譲渡損失も計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
他の金融機関に対して行う短期間(1日~2週間程度)の貸付で、一時的な余裕資金の運用手段として行っています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
固定資産の減損会計は、不動産等の固定資産の市場価格が帳簿価額を著しく下回った場合等に、その資産から将来生ずると見込まれるキャッシュ・フローを算出し、投資額が回収できないと判断される場合に損失処理を行うものです。よって含み損がある固定資産であっても、収益性があり、将来投資額の回収が見込まれるものについては減損の対象とはなりません。
固定資産の減損会計の適用にあたっては、以下のような手順で行われます。
- 1資産のグルーピング
減損会計処理を行う単位を決定するために資産のグルーピングを行います。資産のグルーピングは、他の資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位で行います。
- 2減損の兆候の有無を判定
固定資産に減損が生じている可能性を示す兆候の有無(例:市場価格の著しい下落等)を判定します。兆候が見られる場合は、減損損失を認識すべきかどうかの判定を行います。
- 3減損損失の認識
減損の兆候がある固定資産について、その資産から生み出される将来のキャッシュ・フロー(例:賃貸用不動産からの収益)の総額と固定資産の帳簿価額との比較を行います。将来のキャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は減損損失の測定を行います。
- 4減損損失の測定
減損損失を認識すべきであると判定された固定資産について、帳簿価額を回収可能価額※まで減額し、差額を減損損失として計上します。
- ※回収可能価額:「正味売却価額」と「使用価値(将来のキャッシュ・フローの割引現在価値)」のいずれか高い方の金額
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社は、子会社等を含めた企業グループとして連結財務諸表を作成することが義務づけられ、あわせてディスクロージャー誌で主要な業務や財産の状況などを開示しています。
連結財務諸表とは、親会社と子会社といった支配従属関係にある2つ以上の企業グループについて、親会社がその企業グループに関して作成する連結貸借対照表、連結損益計算書、連結基金等(株主資本等)変動計算書および連結キャッシュ・フロー計算書のことです。
近年、子会社を通じての経済活動が拡大するなど、企業を取り巻く環境が著しく変化する中、保険会社経営において連結経営を重視する傾向が強まるとともに、企業グループの抱えるリスクとリターンを的確に判断するため、連結情報に対するニーズが一段と高まってきています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
個別の債務者に対する貸付金などについて、回収不能または回収不能の懸念がある場合に、その回収不能額または回収不能見込額を当期の費用として計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
不動産・動産などを売却し、売却価額が、その帳簿価額と譲渡経費の合計額を超える場合に、その差額を計上します。有価証券の売却益は、資産運用の一つの柱として、経常的かつ反復して行われていることから経常収益に含めており、不動産・動産などの処分益は、臨時・突発的に発生するということから、特別利益の中に含めています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
さ
現金担保付債券貸借取引(レポ取引)により担保として受け入れた額を計上します(「債券貸借取引支払保証金」の解説をご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社が、自己の引き受けた保険のうち、主として高額契約などについて、保険契約のリスクを分散するために国内・国外の再保険引受会社と結ぶ保険契約のことです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
現金担保付債券貸借取引(レポ取引)により担保として差し入れた額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
再保険契約にもとづいて授受される再保険料・保険金などに関する再保険会社に対する債権(未収金額)の総額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
昭和25年の資産再評価法により、動産・不動産・株式・その他の資産の再評価額と簿価との差額を積み立てたものです。株式会社については、同法の規定で昭和48年に資本準備金に組み入れられ消滅しましたが、相互会社については同法の適用がなくそのまま残されているものです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
再保険貸の逆で、生命保険会社と再保険会社との間の再保険契約にもとづいて授受される再保険料・保険金などに関する債務の総額です(「再保険貸」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「土地の再評価に関する法律」に基づき、土地再評価を実施した事業用土地の再評価額が直前の帳簿価額を下回る場合の、税効果相当額を計上します(「土地評価差額金」の解説をご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「三利源」とは、予定事業費率に基づく事業費支出予定額と実際の事業費支出との差額である「費差」、予定死亡率に基づく保険金・給付金等支払予定額と実際の保険金・給付金等支払額との差額である「危険差(死差)」、予定利率に基づく予定運用収益と実際の運用収益の差額である「利差」の三つを指します。
「三利源」については、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を示す指標である「基礎利益」の内訳として開示している会社があります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「土地の再評価に関する法律」に基づき、土地再評価を実施した事業用土地の再評価額が直前の帳簿価額を上回る場合の、税効果相当額を計上します(「土地評価差額金」の解説をご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
し
相互会社において株式会社の資本金にあたるものが基金です。保険業法第6条の規定により、保険会社については、相互会社では基金(基金償却積立金を含む)の総額、株式会社では資本金の額が10 億円以上とされています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
資本剰余金とは、株主などからの出資額(または負担額)のうち資本金に組み入れられなかった部分等であり、資本金とともに企業内に維持または拘束されるものです。資本準備金及びその他資本剰余金などがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
新契約の募集及び保有契約の維持保全や保険金などの支払いに必要な経費を計上します。一般事業会社の販売費及び一般管理費に類似します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
社員(契約者)配当金の支払方法のうち、契約応当日から利息をつけて保険会社に積み立てておく方法による社員(契約者)配当金は、契約の消滅または契約者の支払請求などにより実際の支払いが行われるまで社員(契約者)配当準備金の中に利息をつけて留保されます。社員(契約者)配当金積立利息繰入額は、社員(契約者)配当準備金に繰り入れる当年度の利息による増加額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社で使用される科目で、保険会社が所有する自社の株式が計上されます。なお、連結貸借対照表では、親会社及び連結子会社が所有する親会社株式が計上されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
社員(契約者)配当準備金は、保険契約に対する配当を行うために積み立てられた準備金です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
自己株式の処分のために払込んだ額を、自己株式の処分を認識するまでの期間計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
自社の発行した社債の額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
資産運用による収益で、利息や配当金のほかに有価証券売却益なども含まれます。
- 利息及び配当金等収入
資産運用収益の中心となる収益で、主なものは預貯金利息、有価証券利息・配当金、貸付金利息、不動産賃貸料です。
- 商品有価証券運用益
商品有価証券に係る売却損益、評価損益などを計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合には「商品有価証券運用益」、損が出た場合には「商品有価証券運用損」を計上します。
- 金銭の信託運用益
信託銀行へ信託した金銭を有価証券などで運用した結果として得られた収益を計上します。逆に運用結果が損失となった場合には「金銭の信託運用損」に計上します。
- 売買目的有価証券運用益
商品有価証券、金銭の信託、特別勘定以外の売買目的有価証券から生ずる全ての損益(売却損益・償還損益・利息配当金等収入・評価損益等)を一括して計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合は「売買目的有価証券運用益」に、損が出た場合は「売買目的有価証券運用損」に計上します。
- 有価証券売却益
有価証券を売却した場合、売却価額が帳簿価額を上回った場合に、その差額を計上します。なお、有価証券売却益は、あわせて有価証券の種類別に次のように分類して表示します。
- 国債等債券売却益:新株予約権付社債を除く公社債及び公社債投信から発生する売却益を計上。
- 株式等売却益:株式、新株予約権付社債及び株式投信から発生する売却益を計上。
- 外国証券売却益:外国証券から発生する売却益を計上。
- 有価証券償還益
公社債の償還金のうち、その帳簿価額を超える金額(金利調整差額を除く)を計上します。
- 金融派生商品収益
みなし決済により時価評価したデリバティブ取引の評価損益及び期中の実現損益を計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合は「金融派生商品収益」に、損が出た場合は「金融派生商品費用」に計上します。
- 為替差益
外貨建の取引では、取引時と決済時、あるいは外貨建債権等を決算時のレートで換算した時に円と外国通貨の為替レートが異なることにより益や損が発生します。為替差益は、この為替レートによる損益を計上します。期中の収益合計と損失合計を相殺して、益がでた場合は「為替差益」に、損がでた場合は「為替差損」に計上します。なお、外国証券の売買及び期末評価に係る為替差損益は、それぞれの科目(「外国証券売却益」「外国証券売却損」「外国証券評価損」)に含まれています。
- その他運用収益
上記の収益に含まれない資産運用収益を計上します。具体的には公社債の引き受けに係る手数料などがあります。
- 特別勘定資産運用益
特別勘定から生ずる全ての資産運用収益、資産運用費用を計上します。これらを合計して、益が出た場合は「特別勘定資産運用益」に、損が出た場合は「特別勘定資産運用損」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
償却原価とは、償還金額より安く(高く)取得した場合に、その差額を利益(損失)として償還時に一度に計上せず、所有期間に応じて毎期利息として計上し、当期に配分すべき金額を帳簿価額に加算(減算)した価額のことです。この場合の利益は利息及び配当金等収入に計上され、損失は利息及び配当金等収入をマイナス処理します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
一般的に資産運用には、市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクがあります。市場リスクとは、金利、株価、為替などの金融環境の変動により、保有資産の価値が下落したり、保有資産が生み出す収益が不安定になったりするリスクです。信用リスクとは、主として投融資先の経営悪化などにより、予定どおり元本や利息を回収できないリスク、あるいは投融資先の信用力の変動により保有債権の価値が変動するリスクです。流動性リスクとは、資産を迅速かつ適正な価格で処分(取得)することができないリスクで、マーケット規模に比較してあまりにも大きな取引を行おうとするような場合には留意する必要があります。市場環境の変化、運用手法の多様化・高度化により、リスクが増大するなかで、生命保険会社の資産運用においても、これらのリスクに対する適切な対応が求められており、リスク管理の一層の充実に向けて取り組んでいます。
生命保険会社の資産運用に関するリスク管理の情報は、ディスクロージャー誌の「リスク管理の体制」という項目または「資産運用の概況」の中の「運用方針」に記載されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
親会社以外の第三者が持つ子会社の持分を「純資産の部」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
資産運用収益を得るために要した費用で、有価証券売却損、有価証券評価損、貸倒引当金繰入額などを計上します。
- 支払利息
生命保険会社の支払利息に計上されるものには、借入金利息、預り金利息、保険金・給付金等の支払遅延利息などがあります。
- 商品有価証券運用損
(「商品有価証券運用益」の解説をご参照ください)
- 金銭の信託運用損
信託銀行へ信託した金銭の運用結果が損失となった場合に計上します。
- 売買目的有価証券運用損
(「売買目的有価証券運用益」の解説をご参照ください)
- 有価証券売却損
有価証券を売却した場合、売却価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を計上します。なお、有価証券売却益と同様、有価証券の種類別に「国債等債券売却損」「株式等売却損」「外国証券売却損」に分類して表示します(「有価証券売却益」の解説をご参照ください)。
- 有価証券評価損
減損処理により有価証券を時価評価した際の評価差損を計上します。有価証券評価損は、種類別に次のように分類して表示します。
- 国債等債券評価損:新株予約権付社債を除く公社債及び公社債投信から発生する評価損を計上。
- 株式等評価損:株式、新株予約権付社債及び株式投信から発生する評価損を計上。
- 外国証券評価損:外国証券から発生する評価損を計上。
- 有価証券償還損
公社債の償還金のうち、帳簿価額に達しない場合の差額(金利調整差額を除く)を計上します。
- 金融派生商品費用
(「金融派生商品収益」の解説をご参照ください)
- 為替差損
(『為替差益』の解説をご参照ください)
- 貸倒引当金繰入額
資産の自己査定結果を踏まえ、個別貸倒引当金に繰り入れるもの以外の貸付金については、貸倒実績率等合理的な方法により算出した貸倒見込額を一般貸倒引当金として計上します。貸倒引当金繰入額には、当期の計上金額(繰入金額)から前期に計上した金額(戻入金額)を差し引いた金額を計上します。また、個別貸倒引当金や特定海外債権引当勘定の繰り入れについても同科目で計上しますが、当期に追加で繰り入れる金額から、回収等により引当不要となった金額の戻し入れを差し引いた額としています。逆に、当期の繰入額が戻入額より少ない場合には「貸倒引当金戻入額」として特別利益に計上します。
- 貸付金償却
貸付先の破産などの理由により、回収不能となった貸付金の償却額です。ただし、前事業年度以前に貸倒引当金にすでに積み立てられている金額(個別貸倒引当金)を相殺した後の金額を計上します。
- 賃貸用不動産等減価償却費
減価償却費(固定資産の取得価額をその耐用期間の各事業年度に配分する手続き)のうち、投資用不動産・動産などに係わるものを計上します。
- その他運用費用
上記のいずれにも属さない資産運用に係る費用を計上します。具体的には、(1)投資に係る税金(消費税、固定資産税など)、(2)投資用不動産に係る費用のうち、a)賃借料等、b)登記手数料、c)維持・管理に係る委託料、光熱費、修理費等、などがあります。
- 特別勘定資産運用損
(「特別勘定資産運用益」の解説をご参照ください)
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
子会社の親会社以外の株主である少数株主持分の増減額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
資産の含み損益とは、保有している資産(債券・株式・不動産等)の時価と帳簿価額の差額であり、さまざまなリスクに対する備えとしての役割を果たしています。また、リスクへの備えという点で実質的な自己資本と考えられます。
投資目的ではなく、不特定多数の投資家への販売を目的として保有している有価証券です。生命保険会社は、法令により、いわゆる公共債ディーリング業務が認められています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有価証券や有形固定資産の含み損益などを反映した、いわば時価ベースの資産の合計から、価格変動準備金や危険準備金などの資本性の高い負債をのぞいた負債の合計を差し引いて算出するもので、上記のとおり行政監督上の指標のひとつです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
商品有価証券に係る売却損益、評価損益などを計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合には「商品有価証券運用益」、損が出た場合には「商品有価証券運用損」を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社には、保険業法において債務の保証が付随業務として認められています。保険会社は、顧客からの依頼にもとづき顧客の第三者に対する債務について、その支払いを保証した場合、保険会社が実際に顧客に代わり第三者への債務を弁済することが考えられます。この場合、保険会社は本来の債務者である顧客に対し求償権(代わって弁済したお金を返してもらう権利)を取得します。「支払承諾」とは、保証先に対して保証している債務の総額を偶発的に発生する債務として貸方に計上するものです。この場合、「支払承諾見返」を借方に同額計上しますが、これは保証している債務を債務者に代わって弁済した場合に、顧客に対して生じる求償権を偶発的に発生する債権として計上するものです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「商品有価証券運用益」の解説をご参照ください。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
(「支払承諾」の解説をご参照ください)
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
- 損失てん補準備金
担保資金を増強し将来の損失に備えるため、保険業法第54条により、基金(基金償却積立金を含む)の総額(定款でこれを上回る額を定めたときは、その額)に達するまでは、毎決算期(3月末)に剰余金の処分として支出する金額の0.3%以上を積み立てることが義務づけられています。
- 任意積立金
任意積立金は、剰余金処分で積み立てられる積立金のうち、保険業法などで積み立てが強制されることのない積立金です。積み立てにあたっては総代会へ付議し、承認を得なければなりません。これらの積立金については、その内容を示す科目を記載することになっています。また、これらの積立金には特定の目的をもって積み立てられる目的積立金と特定目的のない別途積立金があります。
各社が積み立てている任意積立金は、海外投資等損失準備金、退職手当積立金、社員配当平衡積立金、別途積立金、不動産圧縮積立金、社会厚生事業増進積立金などがあります。 - 当期未処分剰余金又は当期未処理損失
当期未処分剰余金は、基金等変動計算書において算出されたものです。なお、相互会社においては、剰余金の処分としての社員配当準備金の繰り入れが総代会の決議事項であるため社員配当準備金繰入前の金額になっています(「社員(契約者)配当準備金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
支払義務が発生している保険金、返戻金その他の給付金のうち、決算期末時点で、いまだ未払いとなっているものについて、その支払いのために必要な金額を積み立てる準備金のことです。なお、支払事由の報告は受けていないが、その支払事由が既に発生したと考えられる金額についても、支払備金に積み立てることとしています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
決算期末時点で資本金に振替えられていない新株式の申込証拠金を、資本金とは別区分で計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
支払備金の取崩額が積立額を上回る場合に計上します(「支払備金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社に対して行使することにより、その会社の株式の交付を受けられる権利です。発行価額を記載し、その権利が行使され、対価が払込まれた際に資本金又は資本準備金に振替えます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社の支払利息に計上されるものには、借入金利息、預り金利息、保険金・給付金等の支払遅延利息などがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
株式会社において使用される勘定科目で、自社の発行した新株予約権付社債の額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
せ
生命保険会社が税金として納付する金額を計上します。ただし、法人所得に係る税金は「法人税及び住民税」に、資産運用に直接係る投資関係税金は「その他運用費用」等に計上されるため、この科目には計上されていません。主なものは、印紙税、事業税、営業用資産に係る固定資産税・都市計画税などがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
責任準備金の積み立ては日常的には計算されず、決算処理において、決算日時点での適切な必要積立額が計算されます(生命保険会社の会計において、責任準備金の処理が大きなウェイトを占めていることは大きな特徴のひとつです)。この金額が前年度末の責任準備金の額より多ければ、その額を「経常費用」の「責任準備金繰入額」に計上します。逆に必要な額が前年度末より少なければ、「経常収益」の「責任準備金戻入額」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
個別財務諸表の「税引前当期純剰余(利益)または純損失」にあたるものです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険会社の負債の特性を考慮し、保険会社だけに認められた区分です。生命保険会社の負債は、契約時に固定された予定利率により積み立てられる責任準備金(きわめて長期の負債)が大部分を占めます。生命保険会社は、こうした負債の特性を踏まえ、ALM(アセット・ライアビリティ・マネジメント=資産と負債を総合的に把握し管理すること)手法を活用して資産運用を行っています。このALM手法の一環として、長期固定金利の負債の金利変動リスクを相殺するため、長期の債券を保有しています(負債を時価でとらえた場合、金利が低下すると時価が上昇するが、一方で資産の時価も上昇する)。
これらの債券が「その他有価証券」の区分に計上され、資産側だけ時価評価されると純資産の額が変動し財務状態が適切に反映されないおそれがあります。そこで、資産と負債の金利変動によって生じる時価の変動を概ね一致させるような管理を行っている債券については、「責任準備金対応債券」として、償却原価法による評価が認められています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
会計上の資産・負債の金額と課税所得上の資産・負債の金額との間の相違を、会計理論上合理的に対応させるための会計手法です。
例えば、不良債権の償却は会計上費用と見なされますが、税務上は全額損金計上されるとは限りません。従って、従来の会計では不良債権の償却を進めた年度や有税の準備金を積み増した年度には、減益なのに法人税等負担が増えるといったずれが生じることがありました。
税効果会計においては、法人税等負担の増加を税金の前払いと見て資産計上し、法人税等の調整を行います。具体的には、前払税金(未払税金)として資産(負債)計上される場合には繰延税金資産(負債)として貸借対照表に表示するとともに、これら繰延税金資産・負債の増減(「その他有価証券」にかかわるものは除く)を法人税等調整額として損益計算書に表示します(繰延税金資産・負債、法人税等調整額等の勘定科目は、税効果会計の適用に伴い生じます)。
生命保険会社の繰延税金資産の発生原因は、危険準備金や価格変動準備金などの有税での準備金積み立てといった生命保険会社固有のものによる比率が高くなっています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社特有の決算手続きとして、責任準備金及び支払備金については、毎期年度末(3月末)に、前年度計上額を一旦全額戻入し、当年度の必要額を新たに全額繰り入れる方法(洗い替え方式)により積み立てられます。損益計算書の表示は、(繰入額-戻入額)の差額で表示されますので、繰入額が戻入額を上回る場合には、責任準備金繰入額・支払備金繰入額として表示され、戻入額が繰入額を上回る場合には、責任準備金戻入額・支払備金戻入額として表示されます。
- 社員(契約者)配当金積立利息繰入額
社員(契約者)配当金の支払方法のうち、契約応当日から利息をつけて保険会社に積み立てておく方法による社員(契約者)配当金は、契約の消滅または契約者の支払請求などにより実際の支払いが行われるまで社員(契約者)配当準備金の中に利息をつけて留保されます。社員(契約者)配当金積立利息繰入額は、社員(契約者)配当準備金に繰り入れる当年度の利息による増加額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
経常損益に特別利益を加え、特別損失を控除したものです。株式会社の場合は、さらに「契約者配当準備金繰入額」を控除した金額となります(株式会社は、契約者配当準備金の繰り入れが株主総会の付議事項ではないため、決算時点で「契約者配当準備金繰入額」の控除を行っています)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ディスクロージャー誌で開示されている「責任準備金の積立率」とは、標準責任準備金対象契約に関しては監督当局が定める方式(「標準責任準備金」の解説を参照してください)、また、標準責任準備金対象外契約に関しては平準純保険料式により計算した保険料積立金及び未経過保険料に対して、実際に積み立てている金額の割合を表しています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社は、ご契約者から払い込まれた保険料を収入し、保険金や給付金・年金を支払い、事業費を支出します。また、保険料などを運用して収益を得ます。
一般事業会社の場合、通常は、先に材料、商品の仕入れ、労働力などの資本投下(費用)がなされ、製品、商品を売り上げて資金を回収(収益)します。損益計算書は、こうした資金の流れを一定期間に区切り、損益の発生原因を明らかにして、関係者に経営成績を報告するものです。損益の計算を行う場合、原則として、その期間の収益に対し、その収益を得るために要した費用だけをその期間の費用として認識し、差し引いて利益を計算します。これを費用収益対応の原則といいます。
ところが、生命保険商品は、10年、20年あるいは終身といった非常に長期の契約期間にわたって、保険料収入や保険金・給付金・年金の支出が生じます。したがって、ある1年間に販売した生命保険商品に関する収支(契約が終了するまでの間の収支)は、事業年度ごとの決算で表すことはできません。生命保険会社は、生命保険商品を販売することで皆さまの死亡、生存や健康に関する保障についてのリスクを受け入れ管理する事業ですが、生命保険会社の事業年度ごとの決算(損益計算書)は、上記のような一般事業会社の決算と異なり、そのリスク管理の結果、1年間で予測(予定率)と実績の差がどの程度生じたかを表しているものだといえるでしょう。
また、生命保険会社の損益計算書は、一般企業のように営業損益と営業外損益といった区分はなく、保険に係わる損益と資産運用に関する損益およびそれ以外の経費といった区分がなされています。
なお、生命保険会社の損益計算書には、「経常損益(経常収益・経常費用)」と「特別損益(特別利益・特別損失)」、株式会社の場合は「契約者配当準備金繰入額」などが記載されており、各損益の項目については、保険料等収入、責任準備金等繰入額などの生命保険会社固有のものがいくつかあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
責任準備金の取崩額が積立額を上回る場合に計上します(「責任準備金等繰入額」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
責任準備金は、生命保険会社が将来の保険金などの支払いを確実に行うために、保険料や運用収益などを財源として積み立てる準備金で、法令により積み立てが義務づけられています。責任準備金の性格については前述のとおりですが、実際の積み立ては、標準責任準備金制度によりなされ、計算に使用する予定率は保険料のそれとは異なる場合があります。
個人向けの生命保険商品の多くは、金融庁が標準レベルを設定する標準責任準備金制度により積み立てがなされます。標準責任準備金制度では、平準純保険料式で積み立てることとされ、予定死亡率は日本アクチュアリー会が作成し、金融庁長官が検証したもの、予定利率は国債の利回りを基準に健全な水準に設定されたもの(平成19年4月時点で1.5%)とされています。標準責任準備金制度の対象とならない保険契約についても原則として平準純保険料式により積み立てることとされています。
なお、貸借対照表上の「責任準備金」には、危険準備金が含まれます。
また、ディスクロージャー誌には、責任準備金の内容について分析するため、個人保険、個人年金保険、団体保険、団体年金保険などの区分ごとに残高が開示され、さらに個人保険と個人年金保険については、契約年度(2005年度以前は5年ごと)とその予定利率が開示されています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
そ
生命保険会社の業務の適切な運営を確保し、ご契約者の保護を図ることを目的として導入されている制度です。
生命保険会社のソルベンシー・マージン比率が200%を下回った場合には、その状況に応じて監督当局が業務の改善などの命令を発動することで、早期に経営改善への取組みを促していこうとする制度であり、ソルベンシー・マージン比率の区分に応じて、次のとおり措置内容が定められています。
- 保険会社に対する早期是正措置の概要
区分 ソルベンシー・マージン比率 措置の内容
非対象区分 200%以上 なし
第一区分 100%以上200%未満 経営の健全性を確保するための改善計画の提出およびその実行の命令
第二区分 0%以上100%未満 次の保険金等の支払能力の充実に資する措置に係る命令- 1保険金等の支払能力の充実に係る計画の提出およびその実行
- 2配当の禁止またはその額の抑制
- 3契約者配当または社員に対する剰余金の分配の禁止またはその額の抑制
- 4新規に締結しようとする保険契約に係る保険料の計算の方法の変更
- 5役員賞与の禁止またはその額の抑制その他の事業費の抑制など
第三区分 0%未満 期限を付した業務の全部または一部の停止の命令
- ソルベンシー・マージン比率が0%未満であっても、資産の額から負債を基礎として計算した額(負債の額から価格変動準備金、危険準備金などの額を差し引いた額)を差し引いた額(=実質資産負債差額)が正の値となる場合には、第二区分の措置が取られることがあります。
- ソルベンシー・マージン比率が0%を上回っていても、実質資産負債差額が負の値となる場合には、第三区分の措置が取られることがあります。
- ※この場合、実質資産負債差額から、満期保有目的債券および責任準備金対応債券の時価評価額と帳簿価額の差額を除いた額が正の値となり、かつ、流動性資産が確保されている場合には、原則としてこの区分の措置はとられないこととなっています。
- 生命保険会社が、第二区分または第三区分に該当したことを知った後、速やかに経営改善計画を自ら策定し、監督当局に提出した場合で、当該経営改善計画が所要の期間で達成できると見込まれる場合は、当該経営改善計画達成後に該当する区分(非対象区分は除く)の措置が取られることがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
他のいずれの科目にも属さない資産です。主なものは、債権金額が確定しているにもかかわらずその代金の回収が行われていないものを計上する未収金、貸付金に係る未収利息や不動産の未収賃貸料などを計上する未収収益、供託金や土地・建物を賃借する場合の保証金などを計上する預託金や次の金融派生商品などです。
- 金融派生商品(資産の部)
金融派生商品(デリバティブ)取引に係る期末の評価額を計上します。原則として、資産・負債にそれぞれ表示します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
相互会社とは、保険業法で保険会社にのみ設立が認められた会社形態です。相互会社の場合、株主が存在せず、ご契約者一人ひとりが会社の構成員(社員)になるなど株式会社と異なる点があります(ご契約者の保険契約上の権利義務はどちらの会社でも違いはありません)。
相互会社と株式会社では、契約者への配当についての決算上の処理が異なります。相互会社の場合、利益は剰余金と表され、契約者への配当(社員配当)は、意思決定機関である社員総会(総代会)での剰余金の処分を決議することによって実施されます。したがって損益計算書には表示されません(「剰余金処分に関する決議書」で表示されます)。
株式会社の場合は、契約者への配当は、損益計算書上の支出項目(契約者配当準備金繰入額)として表示されます。よって最終的な利益(剰余)を見る場合にはこの点について考慮することが必要です。
また、相互会社の「純資産の部」は、基金(株式会社の「資本金」にあたる)、保険業法に定められる損失てん補準備金(株式会社の「利益準備金」にあたる)、基金償却積立金(株式会社の「資本準備金」にあたる)など相互会社固有の資本項目となっています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
他のいずれの科目にも属さない負債です。主なものは、未払いの税金や経費などを計上する未払費用や、不動産賃貸に伴い受け入れた保証金、敷金などを計上する預り保証金、リース物件に係る債務や次の金融派生商品、債券貸借取引受入担保金などです。
- 金融派生商品(負債の部)
(「金融派生商品(資産の部)」の解説をご参照ください)
- 債券貸借取引受入担保金
現金担保付債券貸借取引(レポ取引)により担保として受け入れた額を計上します(「債券貸借取引支払保証金」の解説をご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
総資産とは、保険会社の財産の総額です。現預金・有価証券・貸付金・不動産などで、ご契約者への将来の保険金などの支払いに備えた責任準備金などに対応しているものです。
生命保険会社の保有する有価証券のうち、「売買目的有価証券」、「責任準備金対応債券」、「満期保有目的の債券」、「子会社・関連会社株式」のいずれにも分類されない「その他有価証券」について、時価で評価し、その評価損益を、税効果分を除いて貸借対照表に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
主なものは、保険金据置受入金、責任準備金戻入額、支払備金戻入額です。
- 保険金据置受入金
保険金の支払いが起こった場合でも、お客さまによっては一度にその全額を必要としないケースもあります。そのような方のために生命保険会社では、所定の利息をつけて保険金をお預かりする制度がありますが、この制度の受入金を計上します(「保険金据置支払金」の解説もご参照ください)。
- 責任準備金戻入額
責任準備金の取崩額が積立額を上回る場合に計上します(「責任準備金」の解説もご参照ください)。
- 支払備金戻入額
支払備金の取崩額が積立額を上回る場合に計上します(「支払備金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ソルベンシー・マージンとは、「支払余力」という意味です。生命保険会社は将来の保険金などの支払いについて責任準備金を積み立てており、通常予測できる範囲のリスクについては責任準備金の範囲内で対応できます。しかし、大幅な環境変化によって、予想もしない出来事が起こる場合があります。例えば、大災害や株の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つがソルベンシー・マージン比率です。具体的には、純資産などの内部留保と有価証券含み益などの合計(ソルベンシー・マージン総額)を、数値化した諸リスクの合計額で割り算して求めます。
なお、生命保険会社のソルベンシー・マージン比率が200%を下回った場合には、監督当局によって早期是正措置がとられます。逆にこの比率が200%以上であれば、健全性のひとつの基準を満たしていることになります。
生命保険会社は、平成9年度決算からこの数値を公表しており、平成12年度決算では、金融商品の時価会計の導入等を踏まえてその計算基準が見直されています。また、平成13年度決算からは、ソルベンシー・マージン比率の算出根拠となっている分子・分母の内訳を開示しています。
ソルベンシー・マージン比率は経営の健全性を示す一つの指標ですが、この比率だけをとらえて経営の健全性の全てを判断することは適当ではありません。資産運用の状況や業績の推移等の経営情報などから総合的に判断する必要があります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
主に、保険金据置支払金、税金、減価償却費、退職給付引当金繰入額を計上します。ただし、税金、減価償却費のうち、資産運用に係わるものは資産運用費用に計上します。
- 保険金据置支払金
保険金、給付金を生命保険会社に据置いている場合、受取人からの請求または据置き期間の満了によって支払われた金額です。生命保険会社は、保険金、給付金を据置く場合、保険金据置受入金を計上して責任準備金の中に一旦留保し、これらを支払う場合には、据置き期間に対応する利息とともに、責任準備金を取り崩して支払います。
- 税金
生命保険会社が税金として納付する金額を計上します。ただし、法人所得に係る税金は「法人税及び住民税」に、資産運用に直接係る投資関係税金は「その他運用費用」等に計上されるため、この科目には計上されていません。主なものは、印紙税、事業税、営業用資産に係る固定資産税・都市計画税などがあります。
- 減価償却費
減価償却は、資産の取得価額を、その耐用期間の各事業年度の費用として配分するための経理上の手続きで、生命保険会社が保有する「固定資産」について、当年度に減価償却した金額を計上します。なお、投資用不動産等に係る減価償却費については「賃貸用不動産等減価償却費」において計上します。
- 退職給付引当金繰入額
退職給付引当金の前期末・当期末の差額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
担保資金を増強し将来の損失に備えるため、保険業法第54条により、基金(基金償却積立金を含む)の総額(定款でこれを上回る額を定めたときは、その額)に達するまでは、毎決算期(3月末)に剰余金の処分として支出する金額の0.3%以上を積み立てることが義務づけられています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
た
貸借対照表は、その会社の決算期末における財政状態を明らかにするために、全ての資産・負債および純資産を記載しているもので、左側が「資産の部」、右側が「負債の部」「純資産の部」となっています。
資産: 一定時点で経営資金の循環中にあるもの
負債:債務(および債務と同じく将来資産が減少しまたは役務の提供を必要とするもの)
純資産:資産と負債の差額
貸借対照表では、左側の「資産の部」の合計額と、右側の「負債の部」「純資産の部」の合計額が一致しています。
生命保険会社の貸借対照表も、その財政状態を表していることでは、一般の企業と同じです。しかし、生命保険会社の性格上、一般の企業と異なる点があります。
主な特徴としては、(1)貸借対照表の左側に記載されている「資産」は、一般の企業のように流動・固定の区分ではなく、銀行と同様、どのように運用しているのかがわかるように資産運用の形態(現金および預貯金、金銭の信託、有価証券、貸付金など)により区分していること、(2)貸借対照表の右側に記載されている「負債」は、一般の企業のように流動・固定の区分をせず、また、その大部分が将来の保険金などの支払いを確実に行うための責任準備金などであること、などがあげられます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社は、保険の募集・集金業務を行うために代理店と委託または請負契約を結んでいます。代理店貸とは、その代理店に対する債権総額です。代理店で取り扱った新契約について、集金した保険料は生命保険会社に送金しますが、事業年度末時点で保険会社に入金(着金)されていない場合などに発生します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
退職給付債務の額(退職時に見込まれる退職給付の総額のうち、期末までに発生していると認められる額を一定の割引率や予想される残存勤務期間に基づき割り引いて計算した額)に未認識過去勤務債務と数理計算上の差異を加減した額から年金資産の額を差し引いた額を計上します。過去勤務債務とは、退職給付水準の改訂などによって発生した退職給付債務の増加または減少部分をいい、このうち費用として処理されていないものを未認識過去勤務債務といいます。また、数理計算上の差異とは、年金資産の期待収益率と実際の運用成果との差異、退職給付債務の計算に用いた見積数値と実績との差異および見積数値の変更などにより発生した差異をいい、このうち費用として処理されていないものを未認識数理計算上の差異といいます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
代理店貸の逆で、代理店への債務額を計上します。保険の募集・集金等を行う代理店に支払う手数料などの未払分を計上します(「代理店貸」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
退職給付引当金の前期末・当期末の差額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
自社の発行した短期社債の額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ち
減価償却費(固定資産の取得価額をその耐用期間の各事業年度に配分する手続き)のうち、投資用不動産・動産などに係わるものを計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
て
“disclosure”とは物事を公に明らかにすることをいいますが、ここでいうディスクロージャーとは、「企業の経営内容の公開」のことです。
生命保険会社は、どのような事業を行っているのか、経営内容や財務状況はどうなっているのか、どんな保険商品やサービスがあるのか、などの情報を開示しています。
ディスクロージャーによって、経営の透明性が高まるとともに、社会からの評価にさらされることで、より一層の経営努力がはらわれることが期待されるのです。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
デリバティブ取引は、時価で評価され、帳簿価額との差は、「金融派生商品収益(費用)」として、損益計算書に計上されます(ヘッジ会計の対象となるものを除く)。また、期中に実現した損益についてもこの科目に計上されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
通貨、金利、債券、株式などの原資産と呼ばれる金融商品から派生した取引で、原資産の価格に依存して理論価格が決定される金融派生商品の取引をいいます。生命保険会社は主に保有資産・負債に関するリスクをヘッジする目的で利用しています。具体的には次のような取引がありますが、詳細を理解するには専門的な知識が必要となります。
- 先物取引:ある資産を将来のある期日に一定の価格で売買することを約定する取引
- オプション取引:ある資産を、将来のある期日に、一定の価格で購入するあるいは売却する権利の取引
- スワップ取引:将来発生するキャッシュ・フローを異なる経済主体同士で交換する取引。異なる通貨を交換する通貨スワップ、異なる種類の金利を交換する金利スワップが代表的です。
- 為替予約(為替先渡取引):将来の一定日または一定期間に特定の為替相場で外国為替を売買することを定めた予約を行う取引をいいます。
デリバティブ取引の期末の評価損益に相当する額を貸借対照表上の資産、負債の部(「金融派生商品」)にそれぞれに計上します。
また、ディスクロージャー誌では、デリバティブ取引に関する情報として、取引の内容、利用目的、リスク管理体制などの定性的な情報を記載するとともに、取引種類ごとの時価情報を掲載しています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
と
税引前当期純剰余(純利益)から法人税及び住民税ならびに法人税等調整額を控除した金額で、会社のすべての活動によって生じた純剰余(純利益)または純損失を意味します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「特別勘定資産運用益」の解説をご参照ください。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
当期未処分剰余金は、基金等変動計算書において算出されたものです。なお、相互会社においては、剰余金の処分としての社員配当準備金の繰り入れが総代会の決議事項であるため社員配当準備金繰入前の金額になっています(「社員(契約者)配当準備金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「特別損益」とは、臨時に発生する損益や固定資産の売却損益などのことです。「特別損益」の中には、「特別利益」「特別損失」が表示されており、「経常利益」と合算されて「税引前当期純剰余(税引前当期純利益)」となります。特別損益に計上される主な項目は次のとおりです。
「固定資産等処分益・損」には、土地・建物といった不動産や動産などの資産を処分した際の帳簿上の価格額との差(利益または損失)を計上しています。
特別損失の欄の「価格変動準備金繰入額」とは、価格変動準備金に対する繰り入れの額です。価格変動準備金とは、株式などの価格変動が生じ得るものに対して、毎年一定範囲内で積み立てることが義務付けられているもので、株式などの価格が下落し、評価損等が発生した場合などに取り崩して損失を補てんするものです。取り崩した場合は、特別利益の欄に「価格変動準備金戻入額」が記載されます。
また、有価証券の評価益の計上は、売買目的有価証券のみに認められています。しかし、商法の特例として、保険業法第112条の規定により、責任準備金や配当準備金として積み立てることを条件に、市場価格のある株式については監督当局の認可を受けたうえで、評価益を計上することができます。これを「保険業法第112条評価益」といい、特別利益に計上されます。
なお、不動産などの固定資産について減損会計が適用され、資産の価値が帳簿上の価額を著しく下回り、投資額が回収できないと判断されたときに、「減損損失」が特別損失の欄に計上されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
発展途上国や国内情勢の不安定な国など、特定の海外向け貸付の回収不能額または回収不能見込額を算出し計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
臨時・突発的に発生する損失で、生命保険会社の通常の事業活動ではないものを計上します。主に、固定資産等処分損、価格変動準備金繰入額、金融商品取引責任準備金繰入額、不動産圧縮損などを計上します。
- 固定資産等処分損
有価証券以外の不動産・動産などを売却し、売却価額が、その帳簿価額と譲渡経費の合計額を下回る場合に、その差額を計上します。さらに、この科目には、有価証券以外の資産に係る除却(取壊しなど)、災害・盗難による損失、および累積債務国に対する貸付金などの債権譲渡損失も計上します。
- 減損損失
固定資産の減損に係る会計基準に基づき発生した損失を計上します。
- 価格変動準備金繰入額
価格変動準備金への繰入額を計上します。逆に取り崩した場合は、「価格変動準備金戻入額」として特別利益に計上します(「価格変動準備金」の解説もご参照ください)。
- 金融商品取引責任準備金繰入額
金融商品取引責任準備金への繰入額を計上します
- 不動産圧縮損
法人税法、租税特別措置法の規定にもとづき、不動産の交換・換地・買換・収用などで圧縮記帳の適用を受け、新規取得資産の取得価額を減額させた額です(圧縮記帳とは、法人が資産を取得した際、取得価額よりも少なく帳簿に計上することです)。不動産圧縮損に計上した額だけ、不動産処分益を相殺することになり、法人税などの課税の繰延が行われます。不動産圧縮損相当額については剰余金(利益金)処分において圧縮積立金として処理されるものもあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
特別勘定は変額保険や変額個人年金保険などで、その運用実績を直接保険金等に反映することを目的として、他の勘定と分離して運用する勘定です。生命保険会社によっては、団体年金分野(厚生年金基金保険、国民年金基金保険等)においても、一部特別勘定を設けています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
臨時・突発的に発生する利益を計上します。主に、固定資産等処分益、保険業法第112条評価益などを計上します。
- 固定資産等処分益
不動産・動産などを売却し、売却価額が、その帳簿価額と譲渡経費の合計額を超える場合に、その差額を計上します。有価証券の売却益は、資産運用の一つの柱として、経常的かつ反復して行われていることから経常収益に含めており、不動産・動産などの処分益は、臨時・突発的に発生するということから、特別利益の中に含めています。
- 保険業法第112条評価益
保険業法第112 条にもとづいて計上される株式の評価益です。保険業法では、市場価格のある株式の時価が、帳簿価額を超える場合、行政の認可を受けた上で、その全部または一部分について評価益を計上し、責任準備金及び配当準備金として積み立てることが認められています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
特別勘定から生ずる全ての資産運用収益、資産運用費用を計上します。これらを合計して、益が出た場合は「特別勘定資産運用益」に、損が出た場合は「特別勘定資産運用損」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「土地の再評価に関する法律」に基づく土地の再評価に伴う再評価差額から、再評価にかかる繰延税金負債の金額を控除した金額、または再評価に係る繰延税金資産の金額を加えた金額を計上します。土地の再評価は、事業用の土地を時価で評価するとともに、税効果反映後の評価差額を純資産に計上する制度で、平成10年度から平成13年度までの決算で、一度だけ実施することが認められました。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
に
任意積立金は、剰余金処分で積み立てられる積立金のうち、保険業法などで積み立てが強制されることのない積立金です。積み立てにあたっては総代会へ付議し、承認を得なければなりません。これらの積立金については、その内容を示す科目を記載することになっています。また、これらの積立金には特定の目的をもって積み立てられる目的積立金と特定目的のない別途積立金があります。
各社が積み立てている任意積立金は、海外投資等損失準備金、退職手当積立金、社員配当平衡積立金、別途積立金、不動産圧縮積立金、社会厚生事業増進積立金などがあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ね
個人保険・個人年金保険とその合計、さらに医療・介護分野(第三分野といわれます。)に関して、それぞれの保有契約・新契約の年換算保険料が開示されています。
保険料の払い方には、毎月支払う月払いの他に、年払いや契約当初に全額を一括して支払う一時払いなどがあります。また、契約期間の全期間にわたって支払う方法や一定期間で支払いを終えてしまう方法があります。年換算保険料は、そうした支払い方の違いを調整し、契約期間中に平均して支払うと仮定した場合に、生命保険会社が保険契約から1年間にどのくらいの保険料収入を得ているかを示しています。
かつて、ほとんどの会社が死亡保障の商品を中心に販売しており、死亡保障金額の合計額(個人保険の場合)である契約高は比較のための指標としても優れたものでした。ところが、今では、販売商品も様々で生命保険会社ごとに商品構成が異なり、また、特に医療・ガン・介護または個人年金といった、ご契約者が生存中のリスクに対して保障する商品が多く販売されるようになっていますが、これらの商品は死亡保障金額が小さいため、契約高だけで業績を判断することは適切ではない場合があり、これを補完する指標として年換算保険料が導入されました。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
の
親会社の子会社に対する投資と子会社の資本を相殺消去するときに生じる差額を計上します。既存の企業の株式を取得する時に発生します。子会社に対する投資が子会社の資本を上回る場合には、「資産の部」に、下回る場合には「負債の部」に計上し、原則として20年以内に償却します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
は
商品有価証券、金銭の信託、特別勘定以外の売買目的有価証券から生ずる全ての損益(売却損益・償還損益・利息配当金等収入・評価損益等)を一括して計上します。これらの損益を合計して、益が出た場合は「売買目的有価証券運用益」に、損が出た場合は「売買目的有価証券運用損」に計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
「売買目的有価証券運用益」の解説をご参照ください。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ひ
責任準備金の積立水準は、積立方式と計算基礎率によって決まります。従来、責任準備金の計算基礎率には保険料の計算基礎率を用いていましたが、平成7年に改正、平成8 年4月より施行された保険業法において「標準責任準備金制度」が導入され、責任準備金の積立方式だけでなく計算基礎率についても、監督当局が定めることになりました。つまり、標準責任準備金とは、保険会社が設定する保険料水準にかかわらず、監督当局が保険会社の健全性の維持、保険契約者の保護の観点から定める標準とする水準の責任準備金のことです。具体的には、新保険業法が施行された平成8年4月以降に締結した保険契約のうち金融庁長官が定めたものについて、次のような積立方式と計算基礎率により計算しています。
- 積立方式
平準純保険料式
- 予定死亡率
(社)日本アクチュアリー会が作成し、監督当局が検証したもの
平成8年4月1日以降平成19年3月31日までに締結する保険契約 生保標準生命表1996(死亡保険用、年金開始後用)に基づく予定死亡率
平成19年4月1日以降締結する保険契約 生保標準生命表2007(死亡保険用、年金開始後用)・第三分野標準生命表2007に基づく予定死亡率
- 予定利率
平成11年3月31日までに締結した保険契約 年2.75%
平成11年4月1日以降平成13年3月31日までに締結した保険契約 年2.00 %
平成13年4月1日以降平成25年3月31日までに締結した保険契約 年1.50 %
平成25年4月1日以降締結する保険契約 年1.00 %
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻20014年版」より
ふ
帳簿価額と時価の差額のことをいいます。時価が帳簿価額を上回る場合、資産を時価で売却すれば、売却益が得られることから、さまざまなリスクに対する備えの機能を持つといえ、有価証券と土地の含み損益の一部は、ソルベンシー・マージン比率の計算上、分子(ソルベンシー・マージン総額)に算入されます。新聞報道では、有価証券全体や株式の含み損益がとりあげられています。
ディスクロージャー誌においては、「有価証券の時価情報」として保有目的および有価証券の種類ごとの帳簿価額、時価、差損益が開示されています。また、ソルベンシー・マージン比率の状況として、分子、分母の内訳が開示されており、その他有価証券の評価差額、土地の含み損益が確認できます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
不良債権とは、貸付金等のうち回収不能または回収不能のおそれのあるものです。
法人税法、租税特別措置法の規定にもとづき、不動産の交換・換地・買換・収用などで圧縮記帳の適用を受け、新規取得資産の取得価額を減額させた額です(圧縮記帳とは、法人が資産を取得した際、取得価額よりも少なく帳簿に計上することです)。不動産圧縮損に計上した額だけ、不動産処分益を相殺することになり、法人税などの課税の繰延が行われます。不動産圧縮損相当額については剰余金(利益金)処分において圧縮積立金として処理されるものもあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
貸付金等総与信残高に占める不良債権の比率です。
のれんは、企業を買収した際に、取得原価が、資産と引き受けた負債の純額を上回る際に資産の部に無形固定資産として計上されます。
逆に、取得原価が、資産と引き受けた負債の純額を下回る際には、「負ののれん」として負債の部に計上されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
へ
デリバティブ取引を保有している資産・負債から生じる損失を減殺する(ヘッジ)手段として用いる場合で、一定の要件を満たすときは、ヘッジ会計を適用できます。デリバティブをヘッジ手段として用いている場合、原則どおりに会計処理を行うと、ヘッジ対象資産(負債)に関わる損益認識時期と、ヘッジ手段(デリバティブ等)の損益認識時期がずれ、ヘッジ効果を財務諸表に反映できなくなる可能性があります。このような事態の発生を防ぐために、ヘッジ対象資産(負債)とヘッジ手段との損益を同一会計期間に認識し、ヘッジ効果を財務諸表に反映する会計処理がヘッジ会計です。
ヘッジ会計には、ヘッジ手段であるデリバティブ等の損益認識をヘッジ対象資産(負債)の損益認識時点(ヘッジ終了時点)まで繰り延べる「繰延ヘッジ」と、ヘッジ手段の損益発生時点に合わせて、ヘッジ対象資産(負債)の損益を認識する「時価ヘッジ」とがあります。
また、保険会社に認められた特例として、固定金利の保険負債(責任準備金)を将来キャッシュ・フローが生じる年限別にグループ分けし、その金利変動に伴うリスクをヘッジするための、固定金利を受取り変動金利を支払う金利スワップ取引について、一定の要件のもとに、ヘッジ会計を適用することが認められています(包括ヘッジといいます)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ほ
当年度の所得にかかる法人税、住民税の合計金額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険金、給付金を生命保険会社に据置いている場合、受取人からの請求または据置き期間の満了によって支払われた金額です。生命保険会社は、保険金、給付金を据置く場合、保険金据置受入金を計上して責任準備金の中に一旦留保し、これらを支払う場合には、据置き期間に対応する利息とともに、責任準備金を取り崩して支払います。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
法人税及び住民税、法人税等調整額等の合計金額です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険金、年金、給付金、返戻金などの保険契約上の支払いを計上します。再保険契約による支払保険料もここに計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
税効果会計の適用に伴い生じる繰延税金資産と繰延税金負債の差額(その他有価証券にかかるものを除く)を期首と期末で比較し、法人税等負担が増加する場合はプラスで、減少する場合はマイナス(△)で表示します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険契約準備金は、保険業法において将来の保険金などの支払いに備えて積み立てが義務づけられているもので、支払備金、責任準備金、社員(契約者)配当準備金があります。
- 支払備金
支払義務が発生している保険金、返戻金その他の給付金のうち、決算期末時点で、いまだ未払いとなっているものについて、その支払いのために必要な金額を積み立てる準備金のことです。なお、支払事由の報告は受けていないが、その支払事由が既に発生したと考えられる金額についても、支払備金に積み立てることとしています。
- 責任準備金
責任準備金は、将来の保険金・年金・給付金の支払いに備え、保険業法で保険種類ごとに積み立てが義務付けられている準備金です。責任準備金の積立方式の代表的なものには、「平準純保険料式」と「チルメル式」があります。
- 社員(契約者)配当準備金
社員(契約者)配当準備金は、保険契約に対する配当を行うために積み立てられた準備金です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険業法第112 条にもとづいて計上される株式の評価益です。保険業法では、市場価格のある株式の時価が、帳簿価額を超える場合、行政の認可を受けた上で、その全部または一部分について評価益を計上し、責任準備金及び配当準備金として積み立てることが認められています。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
契約者から払い込まれた保険料による収益で、生命保険会社の収益の大宗をなしています。再保険収入もここに含まれます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
保険金の支払いが起こった場合でも、お客さまによっては一度にその全額を必要としないケースもあります。そのような方のために生命保険会社では、所定の利息をつけて保険金をお預かりする制度がありますが、この制度の受入金を計上します(「保険金据置支払金」の解説もご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
む
無形固定資産とは、有形固定資産のように形はないものの、企業が排他的に利用でき、収益をもたらす財産を指します。具体的には、のれんや知的財産権、電話加入権、ソフトウェア、リース資産などが含まれます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
も
連結決算では、原則的にすべての子会社を連結し、企業集団間の取り引きや債権債務等を消去します。ただし、関連会社及び非連結子会社については、当該会社の純資産および損益のうち親会社に帰属する部分のみを連結します。これを持分法と言います。具体的には、A社がB社の株式の30%を所有していれば、B社の利益の30%はA社に帰属するものと考えます。この場合、B社が100の利益を上げれば、30が連結計算書に取り込まれます。なお、連結財務諸表に重要な影響を与えない場合には持分法の適用会社としないことができます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
や
役員退職慰労引当金は、会社の役員(取締役・監査役・執行役など)に対する退職慰労金の支払いに備え、支給見込額のうち、当年度末において発生したと認められる額を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
ゆ
有価証券のうち、「国債」「地方債」「社債」はそれぞれ日本国、国内の地方公共団体、国内企業等の発行する債券への投資で三者をあわせて「公社債」ともいいます。
「株式」は国内企業の発行する株式への投資です。
「外国証券」は米国債等、海外の国・企業などが発行する「外国債券」や、海外の企業が発行する外国株式等、海外の国・企業などが発行する有価証券への投資の総称です。
「その他の証券」は証券投資信託受益証券や株式以外の出資証券など上記の有価証券以外の証券です。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有価証券を売却した場合、売却価額が帳簿価額を上回った場合に、その差額を計上します。なお、有価証券売却益は、あわせて有価証券の種類別に次のように分類して表示します。
- 国債等債券売却益:新株予約権付社債を除く公社債及び公社債投信から発生する売却益を計上。
- 株式等売却益:株式、新株予約権付社債及び株式投信から発生する売却益を計上。
- 外国証券売却益:外国証券から発生する売却益を計上。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
公社債の償還金のうち、その帳簿価額を超える金額(金利調整差額を除く)を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有価証券を売却した場合、売却価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を計上します。なお、有価証券売却益と同様、有価証券の種類別に「国債等債券売却損」「株式等売却損」「外国証券売却損」に分類して表示します(「有価証券売却益」の解説をご参照ください)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
公社債の償還金のうち、帳簿価額に達しない場合の差額(金利調整差額を除く)を計上します。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
減損処理により有価証券を時価評価した際の評価差損を計上します。有価証券評価損は、種類別に次のように分類して表示します。
- 国債等債券評価損:新株予約権付社債を除く公社債及び公社債投信から発生する評価損を計上。
- 株式等評価損:株式、新株予約権付社債及び株式投信から発生する評価損を計上。
- 外国証券評価損:外国証券から発生する評価損を計上。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
売買目的有価証券以外の有価証券は、時価で評価されないか、時価評価されてもその評価差額は損益計算書に計上されません。しかし、売買目的有価証券以外の有価証券であっても、時価のあるものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められるものを除き、その時価をもって貸借対照表計上額とし、評価差額を当期の損失として処理(損益計算書に計上)しなければなりません。これを有価証券の減損処理といいます。
では、「著しく下落したとき」とは、具体的にどのくらい時価が下落した場合でしょうか。
まず、時価が帳簿価額より50%以上下落した場合は、「著しく下落したとき」として、回復可能性について合理的な反証がなければ減損処理を行わなければなりません。
次に下落率が50%未満の場合は、個々の生命保険会社において合理的な基準を設定し、「著しく下落したとき」かどうか判定することになります。ただし、下落率が30%未満の場合は、一般的に「著しく下落したとき」に該当しないものと考えられることから、あらかじめ合理的な基準から除外することができます(もちろん30%未満の下落率でも合理的な基準として設定することができます)。
このようにして、時価が著しく下落したと判定された銘柄について、回復可能性を判定し、減損処理の要否を決定していきます。
なお、これは時価のある有価証券の場合ですが、市場価格のない株式についても、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合は、回復可能性についての合理的な反証がなければ、減損処理の対象となります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有形固定資産には、土地、建物、リース資産、建設仮勘定、その他の有形固定資産が含まれます。土地とは投資用建物・営業用店舗・社宅などの土地、建物とは投資用建物・営業用店舗・社宅など、リース資産とはリース物件・リース投資資産、建設仮勘定とは不動産の取得に伴って支出した金額で、引き渡しを受け、それぞれ土地・建物などの本来の科目に振り替えるまでに一時的に計上する勘定のことです。
その他の有形固定資産とは、有形固定資産のうち、土地、建物、リース資産、建設仮勘定に計上されないもので、自動車・コンピュータ・備品などが含まれます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
有価証券は ページのとおり、保有目的によって区分され、主に決算時点の時価と帳簿価額の差である評価差額の処理方法が区分によって異なります。
いずれの区分でも保有していた有価証券を売却することによって得られる利益・損失(帳簿価額と売却価額の差)は、損益計算書に計上されます(売買目的有価証券は「売買目的有価証券運用益(損)」(この科目は売買目的有価証券に係る全ての損益を一括して計上するものです。)に、それ以外の有価証券は「有価証券売却益(損)」にそれぞれ計上されます)。
評価差額については、売買目的有価証券については、損益計算書の「売買目的有価証券運用益(損)」に計上されます。また、その他有価証券の評価差額は、損益には含まれず、純資産の部に計上されます。また、売買目的有価証券以外の有価証券について、帳簿価額に比べ、時価が著しく下落した場合には評価損(「有価証券評価損」)を計上します(「有価証券の減損処理」といいます)。
なお、市場価格のある株式については行政の認可を受けて評価益を計上することができます(「保険業法第112条評価益」として特別利益に計上されます)。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険には、大きく分けると配当の分配がある保険(有配当保険)と、分配がない保険(無配当保険)があります。さらに、有配当保険には、「毎年の決算において、3つの予定率と実際の率との差によって生じる損益を集計し、剰余が生じた場合に、配当金として分配する仕組みの保険(三利源配当タイプの保険)」、「予定利率と実際の運用成果との差によって生じる損益を一定年数ごとに通算し、剰余が生じた場合に、配当金として一定年数ごとに分配する仕組みの保険(利差配当タイプの保険)」などがあります。
三利源配当タイプの保険には、毎年配当を分配する「毎年配当型」、利差配当タイプの保険には、「5年ごと利差配当型」などがあります。
また、配当には、長期間継続して死亡や満期などにより消滅した契約などに分配される「特別配当」などもあります。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
よ
保険会社は事業の運営上必要とする経費をあらかじめ見込んで保険料の中に組み込んでいますが、この割合を予定事業費率といいます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
死亡率とは、多数の人々のうち、1年間に死亡する人数の割合です。過去の統計をもとに男女別・年齢別の死亡者数を予測し、将来の保険金の支払いにあてるために必要な保険料を算定しますが、この計算に用いる死亡率を予定死亡率といいます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
り
会社法によって定められている準備金で、剰余金の配分を行う場合、資本準備金と利益準備金の合計が一定の額に達するまでは、その配当により減少する剰余金の額の5分の1を資本準備金または利益準備金として積み立てなければなりません。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
生命保険会社は、その負債の特性にあわせ、長期に安定的に収益をあげることを目指した資産運用を行います。そうした長期運用によって得られる預貯金や公社債の利息(償却原価法で処理される有価証券の償却益(損)も含みます。貸付金の利息、株式の配当金、さらには不動産賃貸料などの「利息及び配当金等収入」は、資産運用による収益の柱といえます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
利益剰余金とは、企業の経済活動の結果から生じた資本の増加部分であり、利益を源泉としたものです。利益準備金・任意積立金・繰延利益剰余金などがあります。
- 利益準備金
会社法によって定められている準備金で、剰余金の配分を行う場合、資本準備金と利益準備金の合計が一定の額に達するまでは、その配当により減少する剰余金の額の5分の1を資本準備金または利益準備金として積み立てなければなりません。
- 任意積立金
剰余金処分として積み立てる積立金のうち、会社法などで強制されないものです。株式会社においては、株主資本等変動計算書の中で繰り入れられます。
- 繰越利益剰余金
利益剰余金のうち、利益準備金および任意積立金に計上されていないものです。株式会社は、契約者配当準備金を損益計算書上で繰り入れることが可能であるため、繰延利益剰余金については、相互会社の当期未処分剰余金と異なり、契約者配当準備金の繰り入れ後の額が記載されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
れ
劣後ローン・劣後債とは、破産などが発生した場合の元利金返済が、他の一般債権者に対する債務の返済よりも後順位に置かれる旨の劣後特約が付された無担保の貸付金・債券です。したがって債務ではありますが、自己資本に近い性格を有していることから、生命保険会社においては、一定の範囲でソルベンシー・マージンへの算入が認められています。劣後ローン・劣後債には、期限の定まっている期限付き劣後と期限の定まっていない永久劣後があります。生命保険会社が一般勘定において資産運用の一環として実行している劣後ローンの残高は、ディスクロージャー誌の「貸付金担保別内訳」において『劣後特約付貸付』として表示されます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
税引後利益の累計を計上する科目で、個別財務諸表の剰余金などが含まれます。
- 出典
- (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より
E
EV(エンベディッド・バリュー)は、「貸借対照表上の純資産の部の金額に必要な修正を加えた修正純資産」と、「保有契約から生じる将来の税引後利益(法定の責任準備金積立を前提とし、一定水準の資本を維持する費用を控除した後の利益)の現在価値である保有契約価値」を合計したものであり、株主さまに帰属する企業価値を表す指標のひとつです。
現行の生命保険株式会社の法定会計では、新契約獲得から会計上の利益の実現までに時間がかかります。一方、EVでは、将来の利益貢献が新契約獲得時に認識されるため、法定会計による財務情報を補強することができると考えられています。
R
「RoEV」とは、Return on Embedded Value(リターン・オン・エンベディッド・バリュー)の略で、「EV(エンベディッド・バリュー)」増加額を生保会計の特殊性を考慮した利益とみなし、企業価値の成長性を測定する指標です。例えば、現行の生命保険会社の法定会計では、新契約獲得から会計上の利益の実現までに時間がかかります。一方、エンベディッド・バリューでは将来の利益貢献が新契約獲得時に認識されます。従って、RoEVは、法定会計に基づいたRoE(Return on Equity)などの財務指標を補強することができると考えられています。