【大人の不眠】ネット情報で解決しない睡眠問題は「睡眠コーチング」で改善

株式会社第一ライフグループ

大人向けの睡眠コーチを見つける前、トーステンさんは、ネット上で睡眠に関するアドバイスを収集するのに何時間も費やしていました。

彼は「アドバイスを片端から読み漁り、すべて実践しました」と語ります。「朝起きた瞬間から、一日のほぼすべての行動を、その日の夜にぐっすり眠るための準備に充てていたのです」

トーステンさんは、いわゆる不眠症ではありませんが、彼の睡眠パターンの乱れは、予期せず始まりました。

「数週間おきに、なぜか午前4時半に目が覚め、それから寝つけなくなる日が続くようになりました」と彼は言います。「数日経つと、仕事ではミスを連発し、家では不機嫌になり、睡眠不足が長期的な健康に与える影響を真剣に心配し始めるようになりました」

睡眠コーチに相談するよう勧めてくれたのは同僚でした。「『大人のための睡眠コーチ』という存在は聞いたことがなかったのですが、周囲の人に聞いてみると、多くの同僚が、ここ2、3年の間に利用していたことがわかりました」と彼は言います。「私がそれまで存在さえ知らなかった、隠された世界がそこにあったという感じです」

逆説的なようですが、ネット上で簡単にさまざまなアドバイスが手に入り、「睡眠衛生(Sleep hygiene:質の良い睡眠を得るために推奨される行動・環境の調整技法)」が一般常識として定着している現代において、マンツーマンの睡眠コンサルタントを求める大人が増えているのです。

コーチングプログラム「スティル・メソッド(STILL Method)」の創設者であるスチュアート・トンプソン氏は、こうした需要に応えて、2年前に大人向けの睡眠コンサルティングを始めました。

「大人から睡眠トレーニングの相談を多く受けるようになったことで、そこにまだ満たされていない、新たな、そして切実なニーズがあることに気づいたのです」と彼は言います。

「以前には見たことがなかった種類の人たちです。それまで睡眠に悩んだことがなかった人たちが、質の良い睡眠を安定して得るためのノウハウを、時間をかけてあれこれ調べているのに、どうしても自力では問題を解決できない、という状況なのです」

新規のクライアントたちから、自力で問題を解決しようとした経緯を聞き取り始めたところ、トンプソン氏の疑問が解けました。「彼らは、膨大な情報のなかで溺れているのだと気づいたのです」

こうした人々にとって、個別の事情に合わせた支援は、単なる選択肢ではなく、必要不可欠なものだった、とトンプソン氏は述べます。

ロンドンで睡眠コンサルタントとして活動するケイティ・フィッシャー氏も、ここ2~3年でビジネスが急成長しているのを目の当たりにしています。

「睡眠衛生の条件は完璧に整えているし、正しいことはすべてやっているのに、それでも眠れないと言って、私のところに来る人たちがいます。そこで睡眠コーチの出番です」と彼女は言います。「私たちはクライアントが、専門的な裏づけのないものが大半を占めるネット上のアドバイスの海をかき分けて、個別の睡眠パターンやニーズの理解にたどり着けるよう手助けします」

睡眠コーチは、以前は赤ちゃんだけに許される、ぜいたくなサービスだったかもしれません。しかしフィッシャー氏は、もはや状況が変わったとして、次のように述べます。「今では、シフト勤務の労働者から経営幹部までのあらゆる人が、睡眠に悩んで相談に来ます」

「スリープ・フィクサー(The Sleep Fixer:睡眠の調停者)」を自称する睡眠コーチのケリー・デイヴィス氏は、大人の睡眠コーチは無駄な出費に見えるかもしれないが、多くの人が、悪循環を断ち切るために集中的なサポートを必要としている、と指摘します。

「睡眠コーチは、習慣から考え方、日々のストレス要因まで、クライアントの24時間全体を分析します」

デイヴィス氏はクライアントに対し、ネット上のアドバイスから距離を置くだけでなく、ウェアラブルデバイスも外すことを勧めています。「睡眠トラッカーはしばしば不安を増幅させ、かえって事態を悪化させるだけです」と彼女は指摘します。

英国のデータからは、事態の深刻さが浮き彫りになっています。成人が質の高い睡眠をとれているのは週にわずか3日。さらに14%の人は、日々の生活に支障がないレベルの睡眠すら「1日も取れていない」と回答しています。また、38%もの人が少なくとも週に一度は、睡眠不足によるメンタルへの影響を実感しているのです。

睡眠コーチングの「グッド・スリープ・メソッド(Good Sleep Method)」を提供するエイミー・チェゼルディン氏は、パーソナルコーチが効果的なのは、クライアントに責任感を持たせるからだと述べています。「多くの人は、何をすべきか理解しているものの、それを一貫して実践できないか、あるいは、多くのことを試すものの、本当に役に立つ、たった一つの小さなことを見過ごしているのです」

「コーチはまた、シフト勤務や介護、ストレスといった現実の生活に合わせてプランを調整します。ネット上で見かけるアドバイスではそれができません」と彼女は付け加えます。

ネット上のアドバイスは通常、一般的な睡眠衛生に焦点を当てていますが、フィッシャー氏によると、しばしば誤った情報が問題を引き起こします。

フィッシャー氏は、かえって問題を悪化させるアドバイスの一般的な例として、誰もが8時間の睡眠が必要だとの主張や、眠れない時は早めに就寝すればいいという説を挙げます。また、人々は自分の好きなものを、不必要に生活から排除してしまう、とも指摘しています。カフェインは必ずしも睡眠に有害ではないし、気分が落ち着くものを読んだり見たりしているかぎり、ブルーライトが睡眠を妨げることはない、と彼女は言います。

睡眠コーチは、クライアントと平均4回のセッションを行います。しかし、トーステンさんはたった1回で済みました。「コーチとのセッションは1回だけです。そこで、単に就寝時間が早すぎたことに気づきました」と彼は言います。

「今では、自分には一晩に7時間の睡眠で十分だと理解しています。だから、午後10時に寝ると、夜中に目が覚めてしまったり、早朝に起きだしてしまったりするのです」と彼は述べます。「就寝時間を遅くする必要があったのです。本当に、それだけの単純なことでした」

この記事は、The GuardianのAmelia Hillが執筆し、Industry DiveのDiveMarketplaceを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いいたします。